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小国モールベイズのアーラント山に、突如、巨大なドラゴンが姿を現わしました。
ドラゴンを恐れた王は、討伐隊を派遣するも、まるで歯が立ちませんでした。
最後の手段として王は、古文書に記された儀式に従い、生贄を捧げてドラゴンを眠りにつかせようとします。
生贄にふさわしい若い娘を差し出した家には充分の褒賞を与える、というお触れが出され、やがて一人の少女が選ばれました。
生贄として選ばれたのは、ミーアという少女でした。

王立騎士団の騎士ギルバートが、少女をドラゴンの元まで護衛する任務を帯び、ミーアの家を訪れました。
悲壮な運命を受け入れたミーアという少女について想像を巡らせるギルバート。
だが、実際の彼女は、彼の予想のいずれにも当てはまりませんでした。
なぜなら、ギルバートがミーアの家に到着すると、姿を表した少女はこう叫んだのです。

「さあ、ドラゴン食いに行くぞ〜!」

そして彼女の両手には、巨大なフォークとナイフがしっかりと握られていたのです……。





 生贄とした選ばれたが、「ドラゴンに食べられる」のではなく「ドラゴンを食べられる」のだと思っていた天然大ボケ少女。
 『究極のドラゴン鍋』を目指してアーラント山へ向かう。
 高い、暑い、寒い、暗いなどの場所が苦手。

 ミーアの友達で料理が得意な少年。
 調理係として無理やりミーアに連れていかれるが、こと料理となるとノリノリになる。
 背中のリュックからは、色々なものが出てくる。

 モールベイズの騎士。騎士道にあつい軍人。
 本来は生贄の護衛役のはずだったが、ミーアと共にドラゴンと戦うことになる。
 ミーアの破天荒ぶりに振り回される苦悩の人。


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